【銀剣のステラナイツ】シナリオセッティング『限界ステラナイツ~私の推しが尊すぎて世界がヤバイ~』

シナリオセッティング『限界ステラナイツ~私の推しが尊すぎて世界がヤバイ~』

――私の推しが尊すぎて世界がヤバイ。

■シナリオセッティング前提

▼使用舞台
使用舞台の指定はありません。
▼PC作成
 PC(ステラナイト)作成の際に決定する「希望/絶望」に属性を付与します。
 あなたのステラナイトが「希望:輝きのステラナイト」であれば、『ペアの、絶望のステラナイトの限界ムーヴに(何らかの感情)を持っている(何らかの関係性。友人、恋人、親子等)』という属性が付きます。あなたのステラナイトが「絶望:暗闇のステラナイト」であれば、『ペアの、希望のステラナイトの限界オタク』という属性が付きます。
▽【限界オタク】の定義
 『限界オタク』という言葉はネット上で自然発生したスラングであり、これが唯一といえるような定義はないと思われます。しかしそれではPC作成の際に不便ですので、このシナリオ内に限った定義を以下とします。
 広辞苑によれば、『限界』という言葉は「物事の、これ以上はないというぎりぎりのさかい。かぎり」を意味するそうです。転じて、それを冠する『限界オタク』という言葉は「これ以上はないくらいに推しへの好きの気持ちが高じて、言動が痛々しくなってしまっている人間」の呼称とするのが穏当でしょう。とりあえず、このシナリオではそのように定義します。
 この言葉の意味合いをポジティブにとらえるかネガティブにとらえるかは難しいところです。SNSなどではよく「自分でもどうかしていると思うけれども、好きが止まらないんだよ!」という意味合いで限界オタクである自分への自虐を込めて使われる場面を目にするでしょう。
 もちろんどのように解釈するかは自由ですが、少なくともこのシナリオで遊んでいる間は、俳優の皆様はポジティブな――でもわかるよ、その気持ち……!的な生温かい目線で臨みましょう。

■シナリオセッティング概要

 このシナリオセッティングでは、第一章では「日常のペア」を、第二章では「ステラバトルの指定がされたペア」を描写します。
 限界オタクとその推しという関係が与えられたなかでの様々な出来事や経験が、ペアの絆を深め、より業の深い関係性を描くきっかけとなるでしょう。

■セッションの構成

 監督は以下のタイミングで、今がどんな時期なのかを提示してください。
▼第一章「あっ良い……むり……尊い……」
【描写】
さて、きみたちは今日どんなふうに過ごすかな? 買い物もいいし、ゆっくりだらだらしてるだけでもいいし……。学校で授業を受けていたり、インターネット上でライブ配信していたり、それを観ていたりするのかも。
【解説】
 多くの場合、限界オタクという生き物は推しの三歩どころか二三百メートル後方で推しの眩さに心の臓をバックンバックンさせながら、ただならぬ妖気を発して限界ムーヴをするものです[要出典]。推しの熱量を感じ取れる距離(半径十メートル圏内であれば限界オタクは推しの熱量を感ずることが出来るといわれている[要出典])に近づくのは、世界を救う程度の勇気を必要とするかもしれません [要出典]。
自分から近づくなんて、とてもとても。
ぜひ、推し側から距離を詰めてあげましょう。
▼第二章「推しとひとつに……!? え、世界以上に私がヤバくない?」
【描写】
ステラバトルの告知によって、きみたちのペアが指定された。
「ステラバトル」。階層の命運を賭けた戦いで、きみたちの願いを叶える手段。
二人一緒の共同作業。当然、心の準備なんて出来るわけがない!
でも、階層を救う為には、願いの為にはステラバトルを行って勝つしかない。
色々と限界だけれども――ステラバトルまで、あと3日。

【解説】
 ステラバトルの告知が行われた後、ステラバトルまでの間に各ペアはどのような時間を過ごすのでしょうか。これまでの日常と同じように過ごしても構いませんし、ステラバトルのために普段しないようなことに挑戦してみてもいいかもしれません。なにせ、一蓮托生の運命共同体――もしかしたら、人生の最期を共にするひとかもしれないのですから。
▼幕間「運命の刻限」
【描写】
ステラバトルが始まれば、自動的に決闘場へと転送されます。それまでの短い時間の間に、あなた方はどこでキーワードを唱えるのでしょう。
【解説】
 ステラバトルに敗北すれば、この階層群(「この世界」といっても大丈夫。舞台に合わせると雰囲気出るよ!)が消滅してしまうことを、監督は示唆してください。
▼ステラバトル
 良き戦いを。勝利すれば【限界な騎士】の勲章を獲得できます。
▼カーテンコール「私の推しが尊すぎて階層がヤバイ」
【描写】
推しの姿は輝くようで、推しの声が良すぎて、推しの一挙手一投足が最オブ高。
ここにいるのは神かな? あっ、推しでした!
推しがいるから世界も救われるし、今日を生きていけるんです。

【解説】
 無事にステラバトルに勝利したなら、戦いの後に護った世界でどのような日常を過ごすかをそれぞれのペアに演出してもらいましょう。前より少し二人の距離が近づいたりするかもしれませんし、何も変わらず、いつも通りの日々を過ごすのかもしれません。

シナリオは以上となります。監督も俳優もお疲れ様でした。
成長処理を行ってから、感想等を伝え合ってセッションを終了してください。
また、SNS等でシナリオや舞台の感想などをいっていただけると、作者がとても喜びます。

■エネミーデータ/テンプレート

▼シナリオセッティングエネミー例
このシナリオセッティングで、どのようなエネミーを出すかは監督の自由です。
ただし、監督のなかには用意されたエネミーで遊びたいという方もいると思うので、星の騎士と敵対する者の一例を以下に記述します。
○エネミーデータ
【花 章】黄色のアマランサス
【耐久力】(初心者用)14+[ステラナイトの数×5]
     (経験者用)14+[ステラナイトの数×10]
【防御力】
【チャージ・ダイス数】2+現在のラウンド数
※ステラナイトの人数により「チャージ・ダイス数」「アタック判定のダイス数」に修正が加わります。詳しくは『銀剣のステラナイツ』ルールブック(P.195)を参照してください。
【スキル】No.X:スキル名(『銀剣のステラナイツ』参照P)
No.1:騎士のたしなみ(P.51)
No.2:✞裏切りの象徴✞/フラワーガーデン・アマランサス(P.236)
No.3:それで良いと思っているのですか?/リライト・ユア・ストーリー(P.75)
No.4:黄花の意思/マインド・オーバー・マター(P.75)
No.5:✞折れぬ願い✞(P.237)
No.6:永遠の不凋花/トワのアマランサス(P.69)
▽解説/設定
このエネミーは『推し作品のファンが自分を残してその作者を含め全ていなくなった限界オタクの成れの果て』です。平生は世界最後の推し作品の限界オタクとして細々と孤独に耐えながら二次創作活動を続けているのですが、今回はロアテラの精神支配によって内面の鬱屈した感情が攻撃性となって表出しています。
▽解説/スキルの運用
このエネミーは「殺しても死なないやつ」をイメージして運用すると良いでしょう。ただし、【耐久力】が多すぎると戦闘時間が長引く要因になってしまうので、そうならないように復活スキル(No.5,6)を2枚入れることで「殺しても死なない」を表現しています。この復活スキルに如何に早くセットダイスを置けるかが重要です。チャージスキル(No.4)を等で頑張ってください。置けたら実質勝ちです。あとは散るのみ。
攻撃面でもNo.1,2,6のスキルによって十分な戦闘が出来るでしょう。

■シナリオノート

 クリスマス当日の朝、この文章を書いています。
 今日はクリスマスです。TwitterのTLを見てみても、いつも通り仕事をするひとや、イベントに出掛けるひと、「あっ、そういや今日ってクリスマスか。TLのみなさんメリークリスマス~」などと意識していませんよツイートをするひと等々、クリスマスらしい光景が広がっています。
 ぬくもりが欲しくなる季節ですので、このシナリオを遊んで生温かくなってもらえたら幸いです。

●作成者:トカゲッコー
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本作は「どらこにあん」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『銀剣のステラナイツ』の二次創作です。
(C)Fuyu Takizato / Draconian
(C)KADOKAWA

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