日記:2024年6月10日

〇曇のち晴れ。蒸し暑い日。
 以前、私が京都に通っていたころ、夏の京都の暑さを「全身を蒸しタオルに包まれたような」と表現するのを時折聞いた。むろん、これは盆地の気候特性を言ったものである。
 今、私の生活圏は京都から離れてしまったが、住処は盆地にある。
 初夏も過ぎて夏の暑さ激しくなる今日このごろ、「全身を蒸しタオルに包まれたような」暑さを感じるようになった。そんな時、ふと思い出すのは、夏の京都は下鴨神社糺の森で開かれる古本市の暑さである。
 良い思い出とは言えない。そもそも「全身を蒸しタオルに包まれたような」暑さで想起される記憶が好印象なわけがない。しかし、それでも思い出してしまった私は、今年の夏も古本市に行こう、という決意を抱いた。
 今年の夏も、きっと汗だくになりながら、古書のひしめく本棚の海を、私だけの一冊を求めて放浪するのである。

〇森見登美彦『シャーロック・ホームズの凱旋』を読む。

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