〇雨のち曇。昨日から降る雨は昼ごろになって止んだ。止んだといっても、今日は外出もせず家に籠っていたから、私にとっては降っていないに等しい。ただ、窓を叩く風の音だけは不気味だった。
〇この雨は全国的なものである。全国――つまりは元旦の地震の復興もままならない石川県にも大雨が降った。
私はテレビの報道で、濁流が橋を砕き、住宅地に流れ込む様を見た。土砂崩れや河川の氾濫で死者や行方不明者も出ているという。報道の語る被害内容はどれも悲惨というしかない。
全きより多くの方の無事を祈るばかりである。
が、それと同時に、やはり他人事として見る私もいる。たとえば、運命の話。元旦の地震で助かった命が、それから一年もしないうちに水に攫われて終えるという運命がある。
その命は、至る瞬間まで――その時に至っても尚――自己の死を予感しなかったに違いない。まさに、地上最大の意外事。