〇晴れ。父方の祖母の墓参に京都へ行った。今年は古本市にも顔を出していないから、かれこれ一年ぶりの京都である。オーバーツーリズムの波に呑まれ――事実、私が京都に通勤していた数年前、コロナ禍が明けて少しの頃からその気配はあった――さぞ不便をこうむるだろうと思っていたが、時期がよかったのか、それほどの人混みでもなかった。
バスは座れこそしなかったが、行列に並んで何本も見送らずに乗れた。タクシーも同様である。京都駅前の広場も駅を出入りする人は多いが、移動を制限されるほどの量ではなかった。盛夏を過ぎ、観光需要が落ち着いたのかもしれない。あるいは、殺人的な京都の暑さは何をするにも向かないと、みな気づき始めたか。――
閑話休題。
祖母の墓は大谷本廟にある。墓参自体は大したこともなく終わった。墓参ののち、施設内にある喫茶店でクリームソーダを飲んだ。クリームソーダもまた久々に飲む。懐かしい味。エメラルドグリーンとアイスクリームの白のコントラストが美しい飲み物である。
思えば今回の京都行きは久々の連続だった。旅行というと大袈裟だが、旅行の醍醐味というのは、この久々にあるように思う。普段やらない事を、普段ではないところでやる。私は旅などしなくてよいのなら一生したくはないと考える方だが、この刺激ばかりは何にも代え難い。
