〇晴れ。日が高くなった。近ごろは午後6時くらいまでは空が薄明るい。帰り道が暗闇でないというだけで気分が良く、精神の調子と日照時間は相互関係にあるというのも肯ける。
ふと気づいたのだが、冬の空には夕暮れが――少なくとも夕暮れでイメージされる鮮烈な茜の空はない。この時期の日暮れは、夕暮れというより夜明け前の薄明るい空に見える。二つの空の異なるところは、時を経つにつれて明白となるか、暗黒となるかの違いである。
そして、その異なる空は、時間という一つの流れの中で循環している。
夜明けと夕暮れ、一日の始りと終りという相反する性質の現象が、同じに見えるというのは、何かを暗示しているようでもあり、まこと神秘である。