〇晴れ時々雨。今日は終日日照りだったが、雨は降った。いわゆる狐の嫁入りである。
昼を過ぎたころ、トトト、と雨垂れ音を聞いた。すわ雨かと窓から外を見れば青空から射す陽射しがまぶしい。
勘違い? いや、たしかに雨音を聞いた。しかも、雨音は増している。その証拠に地面は濡れていた。
最初は薄青い影のように見えたそれは、気づけば水溜りになっており、水溜りに雨雫が落ちて波紋を起こしている。
それから十分程、日照り雨は降ったと思う。夕立ちのような雨勢なのに空は青い、不思議な時間だった。
そろそろ8月も末が見えてくる。だというのに連日最高気温は35度超えを記録している。狐狸もせっかくの嫁入りなのだから、涼しくなる秋口を待てばいいのに――雨音を聞きながら、そんなことを考えた。
〇佐藤賢一『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』を読む。短編集。「エッセ・エス」という話が面白かった。視点をジブリ映画の脇役においた物語といおうか。恋に落着する終盤の語りは読んでいて胸がすく。読んで明るい気分になれる物語は好ましい。