日記:2025年6月3日

〇雨。終日巷に冷たい雨のふる。
 今日は誕生日だった。誕生日といってもこれといった催しはない。身内からの祝いは既に済ませているし、なにより平日だから。巷の誕生日のほとんどはこんなものだろう。
 誕生日。本来なら喜色のひとつでも表すべきなのだが、今日のような長雨の空で歓喜を起こす酔狂を私は持ち合わせていない。入梅はまだ少し先だというのに。今日くらい晴れてくれても、と思わないでもない。
 とはいえ、雨は嫌いじゃない。天気病さえなければ晴れより好ましいような気もする。もともと外より内を好む性質の人間にとって、雨はある種友人と言える。
「人は何かをしている時間よりも何もしていない時間のほうが大切だ」というのはだれの言葉だったか。この意見には私も賛成だ。
 世の中、なにか物事の進むときというのは、晴れ間より冷たい雨空の下であることが多いように思う。
 そう思えば、誕生日にふる雨というのも存外悪いものでもない。

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