日記:2025年4月16日

〇晴れ。祖父の状態はいちおう落ち着いた。肺炎が治るまでは入院となる。問題なのは退院のあと。つまり、現在独居の祖父が、またその状態に戻れるかどうか――無理だ。となれば、身内の家で暮らすか、施設に入るかという話なのだが、ここに浮世のままならなさが潜んでいる。
 結局、「ひとりの人間を何処へやるか」なのである。
 ならば冷静な話し合いをすればよいのだが、当事者となるとそうはいかないらしい。愛情、憐憫、逃避――そういう感情が充満し、言葉をぶつけあう場ができあがる。
 私は孫という間接的位置の人間だから、ある種傍観者の目で事態を観ている。

〇わずらわしいもの

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冷静を欠いた人。言う必要のない言葉を発する人。気遣いの足りない言葉は言うも聞くも醜いものだ。まったく恐ろしいことに、そうなった人に言葉はもはや無力である。

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