日記:2024年7月18日

〇曇のち晴れ。依然蒸し暑いままだが、雨は降らなかった。梅雨明けである。昨夜の予報では、今日も激しい雨の降るということだったが、結局一度も降らなかった。

〇「図書館の自由に関する宣言」という言葉を久々に聞いた。司書を志した者であれば「ランガナタンの五法則」と並び、必ず心に刻む文である。
 話は変わるが、先日、SNS上で国立国会図書館のゲーム資料利用についての話題があった。これは文字通り同館の収集する市販のゲームソフトを指し、申請すれば調査研究目的に限定してプレイできるのだが、その限定をとっぱらってはどうか――という話である。
 関係団体との合意やそのほか様々の事情ゆえの限定だろうことは理解できるにしても、館側が言ったと思われる「ゲームセンターのように使われても困る」という言葉は、軽率とせざるを得ない。
「図書館の本を読書のために読まれても困る」と言い換えたら、この言葉の歪さが伝わるだろうか。本を読みたい、知識に触れたいという欲求は、なにも調査研究目的のためだけに起こるものではない。
 ゲームソフトを収集の対象とすることは、それらを図書館の図書として他と同列に扱うということである筈なのに、図書館側から図書利用の自由を制限するようなやり方はするべきではない。それは、宣言にも五法則にも或は真理にも、誠実ではない。

〇米澤穂信『本と鍵の季節』を読む。

この記事をSNSでシェアしたい!

コメントしてみる