日記:2024年2月27日

〇晴れのち曇。依然厳しい風が吹いた。昨日は微かにあった春の気配は何処へやら、晴れというには寒々しく、昼過ぎには空は曇りにわかに雹が降った。私は季節の変わり目に体調を崩しがちなので、その方でおおいに注意しなければならない。

〇涜職問題のニュースを見る。問題は与党にあり、そのため総理が野党議員の追求に答弁する場面が流された。問題の是非はさして興味もないため省略するとして、私の興味を惹いたのは「追求と答弁」への評価である。
 その映像で流れた場面は、野党議員が当の問題について追求する際、いちいちメタファーを用いて問い――それに対して総理は理路整然(とここでは書く)として答えるというものだった。この「追求と答弁」の映像に、スタジオのコメンテーターたちがくだらない評を述べるのだが、その中に『野党議員は政治の問題を野球の話などに例えて問いかけているのがウイットに富んでいて分かりやすい。対して総理の答弁は言ってることは正しいにしてもユーモアがない』というのがあった。このコメントは言うに及ばず幼稚な戯言であるが、しかし、大衆が受ける大方の印象として見ることもできる。
 メタファーを多用する者は詐欺師と相場が決まっている。メタファーは問題を本質から遠ざけ、近似の列挙により的を射たような印象を与える効用がある。ここで気を付けなければならないのは、メタファーによる納得感はあくまで卑近のものであって、問題の本質には迫っていないという点である。
 当然だが、野球と政治は異なる。この「当然」をメタファーは煙に巻いてしまう。そして、世の中には喜んで煙に巻かれる人間が多い。
 政治家は居酒屋の酔客ではない。彼らは彼らのいる場所の言葉で以て真摯に議論するべきであり、他所の言葉を用いて問題の本質を煙に巻き、大衆に的外れの納得感をいたずらに与えるようなやり方は厳に慎むべきである。

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